ヴァンクライバーン・コンクールで中国人とともに日本人の盲目の青年が優勝した。コンクールの結果などというものは入学試験の結果と似たようなもの。若い時の一時点に課題をどのようにこなしたかを示すだけで、大した重要性を持たないが、話題になっているようなので一言書いておこう。
まず世評は散々であるようだ。たとえば"what was the jury thinking (審査員は何を考えていたのか?)"と題されたBENJAMIN IVRYの評論から。
".....Nobuyuki Tsujii, a student-level Japanese performer plainly out of his depth in the most demanding repertoire......"
「学生レベルのピアニスト辻井信行は明らかに彼の手に余る難しいレパートリー(ハンマークラヴィーアソナタのこと 筆者注)を弾き・・・・・・」
Many articles have focused on the fact that Mr. Tsujii was born blind and learns music by ear. But only results count, and his June 6 performance of Rachmaninoff's Second Piano Concerto with the mediocre Fort Worth Symphony Orchestra, led with steely resolve by James Conlon, was a disaster.
「多くの記事では辻井氏が盲目で耳から音楽を覚えていることに注目している。しかし結果だけしか意味はない。そして彼のラフマニノフのピアノ協奏曲第二番は・・・・・中略・・・・・ディザスター(最悪)だった。」
私はテレビ等でちょこっと演奏を聴いただけだが、確かに恐ろしく指は達者であるものの平板でつまらない演奏であることは瞬時にわかった。ピアノという楽器は数多くの音を演奏者ひとりで操って立体的に音楽を作れるところがダイゴ味だが、その特性が全く生かされていない。まさにスチューデント・レベルの演奏だ。これは音楽を聴く耳を持っている人なら共通に感じるところだと思う。
同コンクールでファイナリストになりながら賞を逃したイタリア人ピアニストの評判が良いようなので、比較のためにハイドンのソナタをYoutubeでちょっと聴いてみた。それほど大したものではないかもしれないが、センスの良さがうかがわれる演奏ではあった。
今回の最上位の三人は、日本、中国、韓国。オリエンタルの演奏ってホントつまらないんですよね。何とかして!
辻井氏が目が見えないハンディを克服して頑張っているのは素晴らしいことだが、それは次元の違う話だ。その辺をバサッと厳しい言葉で斬っているのは評論家として正しい態度であるだろう。
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